まず予備調査を行い、企業と企業の置かれている状況を概観し、どこでどんな問題が起きているのかを把握する(あるいは起きていると考えられるかあたりをつける)。その後、予備調査の結果を踏まえて本調査を行い、現状を可能な限り客観的・定量的に把握する。

予備調査を経て本調査へ

予備調査

情報収集

予備調査では関係者へのインタビューと既存の管理資料(事業計画書、財務諸表、各種管理資料)などの一次情報、インターネットや書籍などの二次情報の入手を行う。予備調査で確認する項目は次の通り。

・企業の概要

  • ミッション・ビジョン・バリュー
  • 組織体制(体制図、職務分掌)
  • 経営資源(拠点数、車両数)
  • 主要取引先(販売先、仕入先、協力企業)
  • 事業概要(ビジネスモデル、ビジネスプロセス、商流、物流、情報流)
  • 業績推移
  • 財務状況

・事業の現況

  • 市場動向
  • 競合動向(代替品、潜在競合含む)
  • 問題点や課題

尚、情報収集にあたっては、次の点に注意しなければならない。①インタビューや資料からは直接的には見えない潜在的な問題がある、②顕在化している問題が真の問題とは限らない、という点である。これらは今後の分析にて深掘りする。

問題の設定

これまでに捉えた問題について因果関係分析を行い「解決すべきと思われる問題」を明らかにする。ここで注意すべき点は、この時点で見えている問題のほとんどは「発生型問題」であり「設定型問題」はまだ見えていない、ということである。

「発生型問題」とは「誰がどうみても問題だ」というような問題であり、(例えば、机の上がちらかっている、など)。「設定型問題」とは「現状と理想の姿とのギャップ」である。(この段階では「理想の姿」はまだ描けていないのだから、発生型問題が見えていないのは当然である)。

本調査

予備調査で特定した「解決すべきと思われる問題」にまつわる事柄について調査し、現状を客観的・定量的に把握する。

現状調査

市場分析

  • 拡大傾向/縮小傾向
  • 市場ニーズの変遷
  • 将来予測

競合分析(ベンチマーク分析)

  • シェア
  • 業績
  • ビジネスモデル
  • ビジネスプロセス
  • 最近のトピックス

現行業務

  • 業務フロー
  • ビジネスルール(決済基準、在庫基準など)
  • 収益構造とコスト構造(セグメント別、機能別)
  • サービスレベル(受注締、リードタイム、ロットなど)
  • パフォーマンス(積載率、在庫回転率など)
  • 品質(欠品、誤納、汚破損、遅配率など)

現行システム

  • システム関連図
  • システム機能一覧
  • データモデル
  • アーキテクチャ
  • システム構成図
  • システムの利用状況
  • システムに関する現状の課題

問題の発見と設定

現状調査により大小様々な問題が浮かび上がってくる。一覧表などで整理してグルーピングしておく。現状調査を経て捉え直した問題に対し、改めて問題点分析を行い「真の問題(解決すべき問題)」を特定する。

この時、その問題をどのように解決するか?については深く考え過ぎないようにする(考えすぎるとこぢんまりとした取り組みになってしまう)。但し、コントロール不能な事象を問題に設定してはなならない(真の問題は「少子高齢化」だ!…としても問題は解決しない)。