リーダーの仕事は決断すること

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決断することは難しい

決断とは難しいものです。考えを尽くし、先を読み、失敗に備え、熟考に熟考を重ねた上で決断します。判断ではなく”決断”しなければならない局面は、非常に難しい局面であるといえます。

人が決断を前にしたとき、3通りのタイプがあるように思います。

1つ目は、熟慮して決める人。
2つ目は、さして考えずにパパッと決める人。
3つ目は、いつまでも決めきれない人です。

3つ目の「いつまでも決めきれない人」は組織が大きくなるにつれ、多くなります。組織が大きいと、他の人がなんとかしてくれる事が多くなります。ですので、決めなくてもなんとかなってしまうのです。

判断力と決断力

「判断」とは、状況をみて、データやロジックを根拠として物事を決めることです。判断する力というのは、言ってしまえば同じ組織の誰がもっていても構いません。極端な話し、データが揃えば10人中10人が、同じ答えをだすような事柄だからです。

ところが「決断」は違います。「決断」というのは、データやロジックで読み取れないことを決めることです。10人いれば10人が違う答えを出すような類のことを決める、ということです。「皆と同じ答えにならない」ので大なり小なり不安がつきまといます。

リーダーの仕事は決断すること

リーダーの仕事は「決断し道を拓くこと」です。しかし、その決断が誤っていた場合その責任を問われます。ビジネスの世界ですから、なんだかんだで結果が全てです。

失敗したのであれば甘んじてその責を負わなければなりません。重要なのは一度の失敗でその先の道を閉ざしてしまうのではなく、再チャレンジする機会をいつもで設けておくことです。

決断できないリーダーは要らない

先ほどリーダーの仕事は「決断し道を拓くこと」といいました。そして決断の結果、失敗したら責任を負うとも。

「決断しないリーダー」達は決断しなければならない局面を先送りし、成り行きにまかせます。そこにマネジメントの意思はかけらも感じられません。ただ先延ばしにしているだけです。そして先延ばしにしていけば「決断したことによる失敗」にはなりえません。

(大抵はリーダーの下に位置する人たちが「決断」して局面を打開すべくもがいているのですが。)

明確な失敗にはなりにくいので、責任を問われることもありません。もちろん、あのとき決断すべきだった、と後からはいえますが、そのときの決断がどういう結果になっていたかは、誰にもわかりません。なので追求しにくくなります。

しかし、ここで「しようがない」で終わってしまっては話になりません。これからの時代、決断できないリーダーは不要です。態度保留でウロウロしている間の時間がもったいない。そうしている間に周りはどんどん進んでいくのです。失敗することによる学習効果も得られません。

決断力を鍛える

決断力のベースとなるのは判断力です。データとロジックで培った判断力の先に決断力を発揮する局面があります。そういうシーンを何度も体験することで、決断力は高まりますし、スジもよくなります。

判断力を全く駆使せずに何かを決めるのは、決断力とはいいません。目をつぶってダーツをなげているようなものです。そんな決め方もいただけませんが、データが揃わないといって、いつまでもウロウロしているのもよぬありません。

人間力とか胆力も重要ですが、組織にできることもあります。失敗しても再チャレンジできる環境をつくる。これが組織の役割だと考えます。

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【書評】経営企画部が日本企業をダメにする

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久々に面白い本を読みました。これです。

経営企画部が日本企業をダメにする
中村和己著

煽るようなタイトルはあまり好きではないのですが、評判よさそうだったので、移動のお供にと購入しました。

が、しかし。

これが非常に面白かった。個人的には今年読んだなかでダントツ。ここ数年のブームになっているコンサル本や経営戦略本からは得られない読み応えがありました。

なにより冷静冷徹な語り口でありながら、ちょいちょいでてくる著者の誠実さゆえの激情が良かった。ひょっとしたらそこが一番グッときたのかもしれません。

こんな本です

目次

第1章 経営企画部、信用するべからず
第2章 あなたはその事業計画にGOサインを出せるか?
第3章 現場全体でビジネスを伸ばす
第4章 未来の経営は、現在よりもかなり難しい

感想

タイトルは少々あおりすぎですが、経営企画部にダメ出ししているだけの本ではありません。

内容は非常に論理的で現実的です。私は全てに賛同できたわけではありませんが、賛同できる点も、考えさせられる点も多々ありました。多くの示唆を得ることができたというだけでもかなり有益です。

事業を企画するとはどういうことなのか、戦略の位置付けはどういうものか、組織の持つ力とはどういうものか、これからの企業競争はどうなっていくのか、といったことについて多くの示唆を得られることかと思います。

大前研一氏の著作である『企業参謀』を初めて読んだときの衝撃を思い出しましだ。

こんな方に

経営戦略というものに不信感や疑問がある方、経営企画部やそれに準ずる業務にあたる方、コンサルタントの方、もちろん経営者の方は是非。

業務変革をミッションとしたエンタープライズ系情報システム構築プロジェクトに参加するようなITエンジニアにもおすすめします。

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トライアル&エラーを成功させる3つのコツ

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経営革新はトライアル&エラーで

経営革新とは難しいものです。最初の難関はその取り組みを軌道に乗せることです。向かうべき方向性、その根拠、そのための方法論、マイルストーンの設定や具体的な計画。どれ一つとっても容易に決めれることはでありません。

容易ではありませんから、一発で成功!とはなりません。トライアル&エラー(試行錯誤)するしかありません。

机上で生み出したことは、トライアルのための最初のベースライン(基準軸)にはなり得ますが、絶対的なものにはなりません。現実の世界は複雑です。エラーを前提にトライアル&エラーを繰り返し研ぎ澄ましていきます。

誰だって失敗したくない

その「トライアル&エラーを繰り返し行う」ためには、社員のコミットメント(関与)が必要となります。人間誰しもうまくいかないと、眼を背けたり投げ出したくなります。また、うまくいかないことが続くとダメージを受けます。「ああ、もうダメだ」「どうせうまくいくわけないんだ」と。

経営革新はそもそもハードルが高い取り組みです。ですから、できるだけ失敗したくないと思う人は、そのような取り組みから距離を置きます。黙って距離を置く人もいれば、積極的に反論してくる人もいます。

トライアル&エラーが怖い理由

「トライアル&エラー」を前提とした取り組みですので、エラー(失敗)することは折込済みなのですが、わかっていてもツライものです。

しかし、本当にツライのは「一体いつまで失敗し続ければいいかわからない」という状態です。いつまで続くのか、いつまで続けられるのか。それがわからないトライアル&エラーはつらいものです。

例えば「あと5回」とわかっていれば耐えれるものも、先が見えないと耐えれなくなります。

トライアル&エラーを成功させる3つのコツ

トライアル&エラーを成功させるには3つのコツがあります。

  1. できない理由を全部吐き出す
  2. 何を試すか決める
  3. 撤退基準を決める

順にみていきましょう。

1.できない理由を全部吐き出す

新たな取り組みは誰もが不安に思います。「どうせ○○だからできるわけない」という具合に、取り組みに対する反対論はたくさんでてきます。人間はできない理由を述べさせたら天才的です。ああだからできない、こうだからできない。淀みなくでてきます。

できない理由は全て吐き出してもらいます。できればホワイトボードや大きな模造紙に書いてもらいます。

できない理由には、単なる推測にすぎないものから、的を射ているものまで様々でしょう。

単なる推測ならそのウラをとればいいし、ウラをとるのが難しければトライアル&エラーで検証します。的を射ているのであれば取り組むにあたり、対応策を講じたり取り組みの一部を見直します。

できない理由とその対応策を共有すると、反対していた人からも納得と理解を得られやすくなります。

2.何を試すか決める

トライアル&エラーとは言え、人も資金も時間も限られています。何を試して何を試さないのかを決めてかからなければなりません。でないと「いろいろやったけど結局何がわかったのかわからない」となってしまいます。これでは何も得るものがありません。これが本当の意味での「失敗」です。

ですので、何を試して何を試さないのか、どうやって試すのか、どういう結果を期待しているのか?をきちんと考えておく必要があります。トライアル&エラ-は「ドンマイ(Don’t mind、気にするな)」のような気休めの言葉ではありません。

3.撤退基準(および方向転換の基準)を決める

何をどこまで試すのかが明確になれば、自ずと撤退基準や方向転換の基準が見えてきます。これを暗黙のルールとせずに明示します。

この基準が明確になっていると、トライアル&エラー中も闇雲に不安になったり疲弊したりはしません。先がみえていると人間、耐えれるものです。

ネガティブワードも捉え方次第

何かに取り組む時「できない理由」に代表されるネガティブワードは、その取り組みの推進者から嫌われます。「始める前からそんなこと言ってどうする!」というヤツです。

確かにポジティブワードはパワーにあふれ、新しいことに取り組むときは頼りになります。それに比べてネガティブワードはやる気を殺(そ)いでばかりです。

しかしそれも捉え方次第です。ネガティブワードを全てクリアできれば成功へと近づく、と考えるのです。捉え方を変えればリスクマネジメントのためのキーワードとなり得るのです。

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忙しいビジネスマンのための文章改善5ステップ

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writing

わかりやすい文章、誤解の少ない文章というのは難しいものです。どうでもいい文書なら読み飛ばしてしまえばいいのですが、仕事となるとそういうわけにもいきません。

私はわかりにくい文章に出くわしたとき、その文章を再構成してするようにしています。

簡単にできる文章改善

実際に再構築してみましょう。まずは以下のサンプルを読んでみてください。

先ほどお送りした資料の内容をグループウェア上の管理シートに反映しましたのでお知らせいたします。合わせて、売上情報に一部修正が入りましたので、合わせて修正反映しています。

○一部修正内容
サービスAの9月度の受注情報が届き、確認したところ、サービスAが事前想定の全解約ではなく10%の解約でしたので、次月度の売上見込みが5,000千円増加しました。

いかがでしょう。前置きの文章(「先ほど~」で始まる文章)もわかりにくいのですが、そこはおいといて、後半の文章(「○一部修正内容」以下~)をいじってみます。

ステップ1:文章をバラす

読んでみて感じたと思いますが、1文が長すぎるのです。適当にバラしてみます。

○一部修正内容
サービスAの9月度の受注情報が届きました。確認したところ、サービスAが事前想定の全解約ではなく10%の解約でした。次月度の売上見込みが5,000千円増加しました。

ステップ2:結論を先にもってくる

結論(言いたい事)を先頭にもってきます。文章の順序変更に伴い、若干、文章そのものも変更しています。

○一部修正内容
次月度の売上見込みが5,000千円増加しました。原因はサービスAが事前想定の全解約ではなく10%の解約に留まったためです。サービスAの9月度の受注情報をもとに確認しています。

ステップ3:不要な情報の削除

今回のケースだと最後のセンテンス「 サービスAの9月度の受注情報をもとに確認しています。 」はなくても良さそうです。なくても意味は通ります。

○一部修正内容
次月度の売上見込みが5,000千円増加しました。原因はサービスAが事前想定の全解約ではなく10%の解約に留まったためです。

ステップ4:必要な情報の追加

修正の結果である差額(5,000千円)や、その原因についての比率(10%)の情報はあるのですが、基礎となる数値がないのでピンとこない文章になってしまっています。基礎の数値が分からないので、ここでは、便宜上、適当な数字を放り込んでおきます。

ついでに「一部修正内容」という言葉もわかりにくので、シンプルに「修正点」とします。

○修正点
次月度の売上見込みが、20,000千円から25,000千円に増加しました。5,000千円の増加です。原因はサービスAが事前に想定した1,000ユーザー全ての解約には至らず100ユーザー(全体の10%)の解約に留まったためです。

ステップ5:構造化する

最後に構造化します。構造化することで、より理解しやすくなります。

○修正点
修正項目:次月度の売上見込み額
修正前 :20,000千円
修正後 :25,000千円
差額 : 5,000千円

[修正理由]
サービスAについて全ユーザー(100ユーザー)の解約を想定していましたが、10ユーザー(10%)の解約に留まりました。想定と実績の差異により、売上見込み額が増加しています。

補足

私が特にお世話になった本たちです。漫然と文章を書いていたことを恥ずかしく感じたものです。

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数字を正しく読み取る3つのテクニック

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多忙を極めるビジネスマンの皆様の元には、報告書など多くの資料が届くことかと思います。その中には、要領を得ない報告書もあろうかと思います。

そんな要領を得ない報告書であっても、そこに記載されている数字はウソをつきません。(もし捏造された数字ならそれは別の問題です。)

下手な文章よりもよほど真実を語ってくれます。しかし真実を語らせるには少々テクニックが必要です。

今回は、数字を正しく読み取るための3つのテクニックをご紹介します。

1.グラフ化する

さっさくみてみましょう。
下の表をみてください。

20140909-01-01

報告書の類には、このような表が記載されているかと思います。一つ一つの数字をよくみてみないとイメージがわきませんね。

グラフ化してみましょう。

20140909-01-02

こうなります。一目瞭然です。注目すべき点やその根拠となる部分に色をつけるなどして目立たせてあげれば、尚よいでしょう。

もちろん、報告書の数字がいつも100%正しいわけではありませんので、その点は注意しましょう。

経営上重要だと思う数字については、経営者自身がデータを触ってグラフ化するのいいと思います。時間はかかりますが、グラフ化の過程でいろいろ見えてきます。

2.タテヨコ比マジックに気をつける

次のグラフをみてください。とある仮想のサービスの利用者数の増加を示すグラフです。

20140909-01-03

最近ちょっと調子がわるそうですが、まぁ、なんだかんだ右肩上がりに見えなくもない・・・そんなグラフです。

20140909-01-04

先ほどと同じデータを使っています。
グラフのタテヨコの比率を変えてみました。後半は利用者の増加がガクっととまっているのがわかります。

どちらが正解という話ではありませんが、見せ方によって印象が異なるという事です。グラフの作り手の恣意性が入っている場合もあります。

似たような話になりますが、3Dグラフにも注意しましょう。これも不要な情報が多くて、正しく把握するのには適していません。

3.スケールをあわせる

グラフ同士を比較するときの注意点です。

20140909-01-05

同じようなグラフですが、よくみると縦軸のスケール(目盛り)が全然違います。

スケールをあわせてみましょう。

20140909-01-06

全然違いますね。

EXCELでグラフを作成すると目盛り(スケール)は自動設定されます。ですので、意識しないとこうなります。グラフ化したことで満足してそこまで気が回らない事が結構あります。

まとめ

グラフ化(可視化)すると数値情報は強力になります。しかし、読み書きを誤るとグラフのパワーは半減するどころか、正しい意思決定の弊害になる場合もあります。報告する人もされる人もグラフの読み書きには注意しましょう。

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