中小企業の業務改革|業務改革の基本プロセス

マニュアル通りの手順でイノベーションを生み出そうとすることに違和感を感じるように、既定のプロセスで業務改革を成そうとすることに違和感を感じるかもしれない。

しかし、業務改革のための基本的なプロセスは存在する。セオリーと言ってもいい。

これから紹介する基本プロセスの有用性は業務改革に限らない。スポーツでも試験勉強でも、あるいは日々の通勤でも、何かを成し遂げようするときには必要になる普遍的な考え方である。まさにセオリーである。

ところがこの基本プロセスを実践している企業は少ない。特に中小規模の企業についてはその傾向が大きいように感じられる。重要性を理解していないケースもあれば基本プロセスそのものを知らないというケースもあるだろう。

ここでは、その基本プロセスの概要を紹介したい。プロセス自体は驚くほど単純なのではじめて聞いたという方は今回で覚えて欲しい。

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(1)
今後どうなりたいか、何がどう良くなっているといいな、と思っているのか整理する。

(2)
(1)に対して現実はどうなのか、何ができていて、何ができていないのかを整理する。

(3)
(1)と(2)のギャップを具体的かつ数量的に把握し、改革テーマを設定する

(4)
(3)のギャップを埋めるための方法を考える。

(5)
(4)で考えた方法を実行する。

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以上である。

なんだそんなことか…と思われる方もいるかもしれない。しかしこれができていない企業は思いのほか多い。大抵は、上の(1)~(3)について“なんとなく”思っているだけで、一足飛びに(4)をやろうとする。

これだと
・(4)は本当に(1)に貢献するのか?(必要か?)
・(4)だけで(1)に到達できるのか?(十分か?)
・(4)をやる体力能力はあるのか?(現実的か?)
に満足に答えることができない。

例えば「これからの時代はAIだ」という思いつきだけでITベンダーを呼びつけ話(セールストーク)を聞き、ITベンダーがもっているという「ソリューション」を“とりあえず”導入しようとしたりする。

これではうまくいくわけない。

後になって「思っていたものと違う」だのなんだのと言い、ITベンダーを巻き込んでのトラブルになる事は必至である。この時点で既に(1)は見えなくなっており導入したソリューションを使うことが至上命題になっていたりする(手段の目的化)のである。

ここでご紹介した基本プロセスは、Asis-Tobe分析とかフィットギャップ分析とか言われるアプローチを中心としたプロセスである。「逆算で考えよ」も同じ考えた方だ。

(1)でTobe(ありたい姿)を、
(2)でAsis(現状の姿)を、
(3)でそのギャップを明らかにしている。

試験勉強に置き換えると

(1)半年後に5科目合計500点
(2)現在は5科目合計480点
(3)差は20点
(4)テレビ時間を削って半年間毎朝30分強化学習
(5)実行

みたいな感じになる。(1)~(3)が曖昧だと(4)が必要十分なのか判断がつかないのは理解していただけると思う。

業務改革に取り組むのであれば、このようなごく当たり前のプロセスを軽視せず(しかし実際に実行に移すとなるとこれがまた難しいのだが)、地に足を着けて取り組んでいきたい。

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