システム化に悩む人たちへおすすめしたい本

ビジネス上の目的達成のためにあらゆる手段を講じるわけですが、その手段のひとつがシステム化、IT化です。

そう、システム化、IT化は手段のひとつにすぎません。

同時に忘れてはならない事もあります。「もはやシステム(IT)が絡まないビジネスはほとんど存在しない」という事です。

ビジネスについて何事かを検討するとき、システム化を前提にするべきではありませんが、現実問題としてシステムについて考えないわけにもいきません。

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ビジネスプロセスのここのところをシステム化すればかなりの効率化が見込めるのではないか?

システムを活用すればこういうビジネスを実現できるのではないか?

などの直感や閃きを得ることもあろうかと思います。これはビジネスを推進あるいは創造する上できわめて重要な能力だと思います。

ところが、これらの直感、閃きだけではこれらのアイディアを実現させることは困難です。いざシステム化、IT化に取り組もうとすると様々な疑問、問題、課題が浮かび上がってきます。

これらの疑問、問題、課題をひとつずつ片付けた先に、システム化、IT化、および
そのメリットがあります。

ビジネスとITの接点となるフェーズはいわゆる「要件定義」フェーズですが、その「要件定義」に入る前に、ビジネスそのもの(ここでは、ITはビジネスの一部)を構想し評価するフェーズが必要となります。

それが「システム企画」フェーズです。この企画が明後日の方向を向いていると、この後に控える「要件定義」や「基本設計」もやはり明後日の方向を向いたまま進んでしまいます。

「システム企画」はきわめて重要なフェーズですが、その奥深さ故か、具体的に何をどのようにすればよいのかを説明している本や記事はそう多くはありません。

そのせいなのかなんなのか、(明後日の方向に向かって走り出している企業はそう多くないものの)現状の延長線上から抜け出せない企業は多数存在します。

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そのような状況下で、なんとか「システム企画」を進めなければならない人にお勧めしたいのが以下の三冊です。

BABOKの基本と業務


いわゆるBABOK(ビジネスアナリシス知識体系)の解説本です。システム企画そのものが対象ではありませんが、システム企画に最低限必要な知識について解説してくれています。類書に較べると非常に易しい内容になっています。とにかく1日でざっくりと内容を把握したいという方には特にお勧めです。

様々な「要求(あーしたい
こーしたい)」をどのように整理して、そして実現に向けてどのように取り扱えばいいのかが見えてくるのではないでしょうか。

要求工学実践ガイド:REBOKシリーズ2


先ほどの本は「ざっくり」した内容でしたが、こちらの本はもう少し具体的です。なんとなくやるべきことは見えてきたけど、もっと直接的な具体例、サンプルが欲しい!という方にはこちらがお勧めです。

国内の大手ITベンダー各社による執筆となっており、各社のノウハウ(の一部)を垣間見ることができます。

状況に応じて使うべきノウハウを選択できれば本当に役に立つと思います。

誰も教えてくれなかったシステム企画・提案実践マニュアル


実際にはこんな少ないドキュメントだけでシステム化の方向性を明らかにすることはできないと思いますが、これは、本当に大事なポイントだけに絞って書かれているからだと思います。

すごく易しく書いてくれていますが、ものすごく「実践的」だと思います。業としてシステム企画に取り組んでいる者からすれば、ごく基本的なことしか書かれていませんが、基本を抑え直す上では「逆にそれがいい」といった感じです。

この本、タイトルに「システム企画」を冠していますが、仮に「システム」が絡まなくても、「ビジネスについてよい変化を与えるためには何をどう整理すればよいか」を知る上では大変に有用な内容だと思います。