【書評】戦略的思考とは何か

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はじめに

はじめに申し上げますと、私が【書評】などと語るのはおこがましいほど見識高い本でした。恐らく今後幾度も読み返すことになると思います。

まだ一度しか通読しておらず、理解も十分とは言い難い状態であり現段階で何か語るのははばかられるのですが、それでもやはり何かアウトプットしておきたくブログを書きました。書評というより感想文ですが・・・どうぞご笑覧ください。

戦略論の王道、国家戦略論

ビジネスマンであれば、「戦略」というと「経営戦略」あるいは「企業戦略」「事業戦略」などビジネスにおける「戦略」を想起することかと思います。しかしこの本では、本来の意味における「戦略」すなわち軍事面における「戦略」を取り上げています。軍事面から語る国家戦略論についての本です。

読み始めると「世界における日本」を強く意識せざるを得ません。日本と米国、日本とソ連(この本が書かれたのは約30年前!)、日本と韓国、日本と中国、日英同盟における日本と英国との関係性についての理解も深まります。

例えば、学生の頃「日英同盟」と聞いてもなぜ日本と英国が同盟を組むのかピンときませんでした。日本が同盟を組むメリットはなんとなくわかるのですが(といっても実際にはわかっていなかったのだと思いますが)、なぜ英国が遠く離れた日本と同盟を組むのかいまひとつ腹に落ちていませんでした。

しかし、この本を通読すれば「あぁ、なるほど。英国はこのような事を考えていたのか」「そして日本はこのように考えていたんだな」という理解を得られます。不勉強だと怒られそうですが、目から鱗です。

その他にも、日米安保条約の意義や当時の日米の思惑についてもいろいろと伺い知ることができました。ここでの理解は今でも尚有効です。現在の安保問題について考えるのであれば、政治的なイデオロギーは一旦横に置いといてもこの本は読んでおいたほうがいいと思います。

コンサルファーム発ではないロジカルシンキング

徹頭徹尾、事実・史実にフォーカスし相手の視点でものを考え、さらにプレイヤーの相互作用について分析するという態度を貫いています。その上でこちら(日本国や日本国民)が取りうる選択肢について言及しています。

分析のアプローチは今で言うところの「システム思考(システムシンキング)」に近いものを感じました。これを長期的かつ広い視野で展開しており、まさに「戦略的思考」というに相応しい内容でした。

大前研一氏の「ストラテジック・マインド」や、戸部良一氏らによる「失敗の本質」を読んだときと同種の知的興奮を覚えましたが、同時に「こういう事を知らずにいたのか」という軽いショックも覚えました。

数年前、「今でしょ」で有名な林修先生がこの本を紹介し、当時ちょっとした話題になっていたようですがまったく知りませんでした・・・世間に遅れること数年ですが読んでよかったと思える本でした。オススメです。

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