ドキュメントレビューの「やってはいけない」

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まっとうな企業であれば、外部(顧客、取引先)に提示するドキュメント(例えば提案書や特注品等のお見積書)は、社内レビューを経て外部へ提示されるものです。

社内レビューを行うことでドキュメントが「企業としての総意」として形をなし、一定の品質を保つことができます。

顧客のほうも「会社の総意ではない、イチ担当者が勝手につくった文書」など受け取りたくないはずですから、社内レビューを行うことは、担当者、企業、そして顧客のためでもあるのです。

ところがこのレビューについて、なんだかなぁ、と思うことが2つあります。といっても、個人的な所感以上のものではありませんが…。しかしどこに行っても目にするのでここに紹介します。

1.重箱の隅レビュー

形式(だけ)のレビューになってしまっているパターン。重箱の隅をつつくレビュー。本筋には関係ないところをつっつくアレです。本当に無意味です。

私は、ドキュメントというものは(ましてや顧客に提示する資料は)、細部まできっちりチェックして仕上げるべきだと思っています。いくら内容がよくても、見た目が悪いと読んでもらえなかったり、内容も見た目と同様に悪いと思われてしまうからです。

しかし、レビューの場で本筋に関係のない小さな事を逐一とりあげ、そのような些末な事に時間を費やすのは無駄で非効率です。そのような事はメモでもしておいて、後から伝えれば済む話です。

ドキュメントは「見た目が9割」ではありません。

レビューというのは、思いついたことを発言すればいいというものではありません。レビューの対象について十分な知見がなければそもそも話になりません。場合によっては、レビュー前に資料を読み込まなければならないこともあります。当然、時間もかかります。

レビューに必要な知見がなかったり、その前提を理解するための時間を惜しんだため、まともなレビューができず、その結果として重箱の隅レビューになってしまうのです。

2.真の顧客は上司

もうひとつが「顧客誤り」です。顧客に提示するドキュメントはろくにレビューしないのに、上役に提示するドキュメントには異常なほど時間と気を使ってレビューする。資料も細部まで作りこむ。時間もかける。これぞ「真の顧客は上司です」状態です。

実にくだらない。

顧客に提示するドキュメントのレビューにかける時間を「1」とすると、上役に提示する資料のレビューには「20」くらいかける人がたくさんいます。この人にとっての「真の顧客」は自分を評価する(=査定する)上役なのです。その意味では間違っていませんが、そんな企業に先があるようには思えません。

「レビューしてもらう人がダメなんだろうな」と思いがちですが、そうともいえません。ほとんどの場合、上役がそうさせているのです。

「顧客には提示しないが、上役に説明するためだけのドキュメント」を完璧につくりあげたとしましょう。上役(レビューする側)は、こんな資料を見て「うむ、細部まできちんと仕上げとるな」などとやっているようではダメなんです。「俺に使う時間があったら、顧客ために使え」と伝えるべきなのです。

ただ、恰好つけて言っただけで中身が伴わなければそれも意味がありません。つまり、上役がこのセリフを言うためには「十分な知見」と「前提の理解」が必要だということです。

本来はレビューする方が大変

レビューする側はレビューされる人に負けないくらいの知見が必要ですし、そのレビュー対象物について考え抜くことが必要です。

ただ、全ての事についてレビューされる人と同じ時間をかけることもできません。ですので、ここは押さえておくべき!というポイントを把握した上で効率的なレビューをやらないといけません。ここを理解していないレビューは時間の無駄です。

レビューをしてもらう人もレビューする人がもつ知見を考慮してレビューをお願いしなければ無駄なレビューとなってしまう可能性があります。

レビューって大変なんです。

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