ウチの会社には戦略がない?

このエントリーをはてなブックマークに追加
Facebook にシェア
Pocket
LINEで送る

溢れる「戦略」

世の中は「戦略」という言葉が溢れていますね。どこの企業、どこのセクションでも、1つや2つは「戦略」という言葉が使われているのではないかと思います。ちょっと並べてみましょう。

  • 経営戦略
  • 事業戦略
  • 競争戦略
  • 製品戦略
  • 価格戦略
  • 流通戦略
  • 販売戦略
  • 営業戦略
  • マーケティング戦略
  • グローバル戦略

他にもあると思います。幸か不幸か「戦略」とつけておけばそれなりに見えてしまいます。それとは裏腹に「ウチの会社には戦略がない」と嘆いておられる方もいるのではないでしょうか。

戦略の有無と戦略の良し悪し

「インプリシット・ストラテジー(Implicit Strategy)」という言葉があります。「暗に含まれた戦略」という意味です。「戦略がない」という会社であっても何かしらの戦略(インプリシット・ストラテジー)がある、という意味合いで使われます。「これまでの営業活動の結果や、培ってきた経験が戦略を形作っている」という考え方です。

明示されているか暗黙かという違いはありますが、どんな会社にも「戦略はある」ということです。

戦略があるということと、戦略の良し悪しやその戦略が機能しているか否か、というのはまた別の話です。「ウチの会社には戦略がない」ではなく、「ウチの会社の戦略はよろしくない」とか「ウチの会社の戦略は機能していない」という表現が正しいのかもしれません。

「何かしら戦略がある」という前提で「ウチの会社の戦略とは一体何だ?」と考えることが「戦略」理解への第一歩です。

そもそも「戦略」とは何か?

「戦略」とは何か?に対する回答は難しいです。「戦略」という言葉はすごくフワフワしてしまっています。その定義は様々です。(そういう点ではマーケティングも同じです。)

私は、戦略を「企図したビジネスモデルを機能させるための資源配分の方針」と定義づけています。これは「戦略とは戦いを略する(捨てる)こと」という考え方に則っています。

※ビジネスモデル、戦略、戦術、については当サイト内のこちらのページをどうぞ。

「戦略とは捨てること」と考えると、「戦略」はごく限られたシーンにおいてのみ登場することになります。よく「やらないことを決める」と言いますね。何をやって、何をやらないか。

例えば、ライフネット生命(営業店舗を持たない等)とか、(株)俺の(イスをなくして低価格にする等)とか。こういう動きです。こういう動きは戦略(的)だと思います。

私は、「戦略」の特徴をあらわす言葉として「損して得とれ」とか「バカなとなるほど」という言葉をよく使います。

「バカなとなるほど」はそんなバカな!と思わせておいて、きちんと収益をあげるロジックになるほど!とうならされるイメージです。

「バカなとなるほど」というタイトルの本も発刊されていますね。(私は未読ですが)。

それを「戦略」と呼ぶ必要があるか?

さて、冒頭の「戦略」たちを再掲します。

  • 経営戦略
  • 事業戦略
  • 競争戦略
  • 製品戦略
  • 価格戦略
  • 流通戦略
  • 販売戦略
  • 営業戦略
  • マーケティング戦略
  • グローバル戦略

アナタの身近にあるこれらの言葉は「戦略」の意図を含んだものになっていますでしょうか。おそらく、ほとんどがこの「戦略」を「方針」や「計画」に読み替えて差し支えないのではないかと思います。やってみましょう。

  • 経営方針・経営計画
  • 事業方針・事業計画
  • 競争方針・競争計画
  • 製品方針・製品計画
  • 価格方針・価格計画
  • 流通方針・流通計画
  • 販売方針・販売計画
  • 営業方針・営業計画
  • マーケティング方針・マーケティング計画
  • グローバル方針・グローバル計画

どうでしょうか。少々フィットしない言葉もありますが、大抵はこれでことが済むのではないでしょうか。

「戦略」という言葉の定義に惑わされないためにも、「戦略」とは何だ?について一度考えていることをオススメいたします。

(参考)

「インプリシット・ストラテジーという」考え方はこの本で知りました。もう何年も前に読んだ本ですが、めちゃくちゃ面白い本です。分析とは?論理思考とは?について学び始めた方には特にオススメします。

このエントリーをはてなブックマークに追加
Facebook にシェア
Pocket
LINEで送る